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江戸木遣りを楽しもう。

江戸木遣りとは

 きやりは、「木遣り」と書き、文字通り、木を移動するという意味です。その時に唄われるのが木遣り唄で、諏訪大社御柱祭で、大木を引く合図に唄われるのも木遣り唄です。

 

 江戸のきやりには、鳶職の者が唄う「鳶きやり」と 木場の筏師(川並)が唄う「木場きやり」があります。現在でも鳶きやりは江戸消防記念会が継承保存し、木場きやりは木場木遣り保存会が継承保存しています。我々、聲乃會が愛好するきやりは、前者の鳶きやりです。

 とび職が唄うきやりは地形(じぎょう)のきやりとも呼ばれます。地形とは地突きともいわれ、建物を建てるにあたって、蛸 (たこ) または杵で地面を固める作業のことです。左図「熈代勝覧(きだいしょうらん)」に描かれたように大きな木(蛸)をみんなで持ち上げ、落として地面を固めます。その時に唄われていた労働歌が鳶きやりです。親方など音頭をとる人(アニ又はキヤリと呼ばれる)がひとりで唄い、それに応えて職人(オト又はカワと呼ばれる)が皆で声を合わせて唄い、唄うことで全員がタイミングを合わせて木を持ち上げたり落としたりします。

 8代将軍吉宗の時、火事の多かった江戸の町に町火消が組織され、家の構造をよく知る鳶の者たちがその職に任ぜられました。め組で有名ないろは47組です。町火消の費用は町費で賄われたこともあり、どぶさらいのような雑用から町の揉め事解決まで

火消が活躍し、いざ火事になれば命をなげうって延焼をくいとめました。そのようなことから、火消しである鳶の者たちはヒーローとなり、鳶の頭は江戸3モテ男と言われたました。

 そのヒーローが唄う粋でいなせな鳶の木遣りは、地形の時だけでなく祭礼や祝儀などで唄われ、労働歌から祝い唄へと変わっていき、現在も唄われ続けています。

粋でいなせな江戸木遣り

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花魁道中の先導(露払い)祖師谷大蔵ウルトラマン商店街にて

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